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Imagination Over the Line

The Great Escape~世紀の脱獄犯ども

 脱獄

世間的にものすごくイメージ悪いが俺はそこにロマンティックなドラマと

針の穴を通すような緻密な計画性、そしてそれを達成するストイックさを感じて

むしろそれを成し遂げた悪党を尊敬すらしてしまう

まあ言うなれば裏のヒーローである

高い壁を超えたときの気持ちそしてその景色はどんな感じであろうか?

もうこれは本人以外分からないだろう

己の力で高い壁と戦い自由を勝ち取る

このスピリットは壁の外でも大いに参考になる

 

 

  • ロニー・ビッグス

脱獄と言えばまずこの人

1929年8月8日本名ロナルド・アーサー・ビッグス

昔「大列車強盗団」という映画を見たことがあるがモデルはこの人である

キャリアを見てみると18歳で空軍に入隊し2年後には脱走兵として除隊される

この人の人生には脱走というのが付きまとっているようだ

1963年8月8日(おっ 誕生日にやったんだな)グラスゴーからロンドンに向かう

郵便列車から260万英ポンド(約70億円)を奪い取った

手口は周りに何もない牧草地の真ん中で信号機を赤に切り替え

運転助手が確認に向かったところを襲撃したようだ

そして大金を車に積み込み逃走

首謀者はビッグスではなく、ブルース・レイノルズという男で17人での犯行だった

だがしかし一味は逮捕されビッグスには懲役30年の判決がくだされた

そうしてロンドンのワンズワース刑務所へいくことになる

収監1年後看守の見守るなか塀の外から投げられた縄梯子でビッグスは脱獄する

看守達は塀の中の仲間たちに抑えつけられていた

入念な計画

そしてなによりもビッグスの人望であろう

どうやら彼は人を引きつける才能があったらしい

そしておそらく中では懲罰的なものを受けたであろう仲間たちの

政府に対する反逆の見せしめであった

納得の上での懲罰もしくは刑の追加であろう

 

そしてビッグスはフランス、オーストラリア、パナマ等を経て

ブラジルのリオデジャネイロに落ち着いた

リオでは地元ダンサーのライムンダと恋に落ち、彼女も妊娠することになった

だが潜伏生活のため定職にも就けず入籍も認められないビッグスはなんと

イギリスからの独占取材を受けることを決意した

だがしかしその取材が始まると警察が乗り込みビッグスは逮捕され

ブラジルの刑務所にいくことになった

取材者が警察に内通したようだった

だがしかしビッグスも生まれ持った運があったのだろう

ブラジルで生まれた子供の親は海外に身柄を引き渡すことが出来ない

という法律に守られ釈放されることになった

 

1978年にはなんとあのロンドンパンクの火付け役だったセックス・ピストルズ

ドキュメンタリー映画でボーカルとしてレコーディングを行っている

(画像はオリジナルメンバーのシドとロットン、ビッグスではありません)

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photo bys fits

 

1981年には彼は誘拐されてバルバドスにつれて行かれる

誘拐犯によりイギリスに引き渡されそうになるが

バルバドス政府により引き渡されることなくブラジルに戻されることになる

2001年には心臓を患っていたビッグスは本人の希望によりイギリスに帰国するが

即逮捕される

 

死ぬ前に家族に会いたいと懇願するビッグスであるがその願いはことごとく却下された

だがしかし80歳を前にして全身ボロボロのビッグスは願いがかない釈放され

その破天荒な生き方で町では以外にも人気者になる

だが2013年にはボロボロであったビッグスは他界してしまう

享年84歳であった